2026年10月も中旬に入ります。気温も少しずつ下がって過ごしやすい気候になってきました。今年も残すところ、あと2ヵ月余りになりましたので、管理組合で積み残しの案件は、理事会を開催して解決に向け、積極的に進めていきましょう。今回は管理組合と自治会の違いについて説明いたします。両者は混同されることが良くありますが、性質や役割が異なります。
管理組合と自治会は、よく似た存在のように見えます。しかし、実際には、対象者も、目的も、加入の考え方も異なります。
まず、管理組合の対象者は区分所有者です。これに対して、自治会の対象者は居住者です。
また、管理組合の目的は、マンションの資産価値を維持し、向上させることにあります。一方で、自治会の目的は、地域コミュニティを形成し、支えていくことにあります。
さらに、管理組合は、区分所有者であれば構成員となる団体です。これに対して、自治会は任意に加入する団体です。
この違いを考えるうえで、特に注意したいのが、お金の扱いです。
国土交通省は、標準管理規約第27条のコメントで、管理費と自治会費は明確に区別して経理することを示しています。そのため、区分所有者からお預かりしている管理費の中から自治会費を支出することは、慎重に考える必要があります。
なぜなら、そのような扱いをすると、自治会に加入していない人や、加入を希望しない人についても、結果として自治会費を負担させることになりかねないからです。自治会はあくまで任意加入ですので、管理費と混同しないよう、十分な配慮が必要です。
また、賃貸住戸があるマンションでは、非居住の区分所有者である賃貸人に、結果として自治会費を負担させることがないよう配慮する必要があります。自治会は、実際に住んでいる人が任意で加入する団体です。そのため、賃借人である居住者に加入の意思が確認できていないにもかかわらず、自治会費を徴収するような扱いは避ける必要があります。
管理組合が代理徴収する場合にも、誰の意思に基づいて、誰が負担しているのかを十分に確認し、慎重に取り扱うことが大切です。
ただし、標準管理規約が求めているのは、管理組合と自治会の活動を分断することではありません。求めているのは、管理組合と自治会のお財布を分けることと、自治会費を強制徴収しないことです。
つまり、管理組合と自治会は、役割の違いを踏まえたうえで、適切な距離感で連携していくことが大切です。防災、防犯、美化、見守りなど、マンション内の暮らしに関わる分野では、協力できる場面もあります。ただし、その場合でも、費用負担、意思決定、加入の任意性は、混同しないよう整理しておく必要があります。
管理組合としては、自治会費をマンションの会計とは明確に分けたうえで、代理徴収に協力するという方法も考えられます。その際は、管理費と一緒に扱わないことはもちろん、加入が任意であることと、負担関係があいまいにならないことを丁寧に確認しておくことが大切です。
管理組合と自治会は、それぞれ目的の異なる団体です。しかし、マンションの資産価値の維持向上と、地域コミュニティの形成は、まったく無関係ではありません。
マンションは地域の中に存在しています。そのため、地域コミュニティとの関係が悪ければ、良好な住環境を保ちにくくなり、結果として資産価値の維持にも影響するおそれがあります。
一方で、自治会にとっても、地域の中にあるマンション居住者の多くが未加入であれば、地域コミュニティを築いていくことは簡単ではありません。
だからこそ、双方がそれぞれの役割を踏まえながら、できる範囲で協力していくことが望ましいといえるでしょう。
自治会との関係を正しく理解し、無理のない連携を積み重ねながら、マンションの資産価値を守っていきましょう!











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