2026年8月21日金曜日

管理組合の目的を考え理事を選任する

 2026年8月も終盤に入ります。お盆休みも終わり長かった夏休みも残りわずかとなりました。異常気象による不安定な大気は続いており、全国各地どこで局地的豪雨による浸水被害が起きてもおかしくない状況です。マンションへの浸水を防ぐ対策を施していきましょう。今回は管理組合を構成する「理事」の選任について説明いたします。




理事は監事と同様、管理組合総会で選任されます。理事は監事から業務執行についてチェックを受ける一方、管理会社に対し適切に指示を出す立場にあります。理事は総会で承認された予算の範囲内で業務執行する権利と義務があります。

理事の権利は区分所有者からの信頼に支えられておりますので、区分所有者からの信頼を損なう(管理組合の利益を犠牲にして、自己の利益を追求する)行為をしてはいけません。

理事になったら、管理組合の目的を再認識しましょう。管理組合の目的は、本チャンネルのメインテーマでもある「マンションの資産価値の維持・向上」にあります。

マンションの資産価値を維持するためには、理事にはそれに相応し人た就く必要があります。理事にはマンションを自らの大事な資産と捉え、その価値を維持するために、主体的に行動することが求められます。

管理組合の目的を正しく理解している区分所有者は多くはありませんが、資産価値について興味を持っている区分所有者は少なからずいます。

理事は、自薦、他薦によってそのような意識を持っている人の中から選任することが重要です。理事を輪番制にしている管理組合もあると思いますが、輪番表に固執する必要はありません。輪番を機械的に適用しているマンションンに良い管理を期待することは難しいです。

国土交通省の調査によると、報酬制度のあるマンションは全体の23.1%、報酬の平均は3,900円/月になります。(2018年マンション総合調査)しかし、管理組合の目的を正しく理解しているマンションでは報酬制度は存在しません。なぜなら、マンションの資産価値が維持されることが何よりの報酬になるからです。

適切な管理ができているマンションは、購入時と同額程度の金額で売却できるのに対し、適切な管理ができていないマンションには、購入時の半額にしても買い手は付きません。月額3,900円の報酬など貰わなくても、十分元が取れるほど大きなお金が動きます。

また、報酬の原資は区分所有者から預かっているマンション管理費です。マンション管理費は資産価値を維持するために徴収しているものなので、そこから報酬を支出すると、資産価値の低下につながります。

管理組合の目的を正しく理解し、目的達成に向け、主体的に行動できる人を理事にしましょう。適任者がいなければ、自ら理事に立候補することで、マンションの資産価値を守っていきましょう!

2026年8月14日金曜日

管理組合の構成について

2026年8月も後半に入っていきます。あれほど待ち遠しい夏休みですが、あと半月足らずになってしまいました。宿題は終わっているでしょうか?やり残したことはないでしょうか?残り僅かなので、悔いのない夏休みにしていきましょう。今回は理事、監事、管理会社など、管理組合を構成する役職とその枠割について説明いたします。



先ずは、下の図をご覧いただき、全体像を把握していきましょう。



理事、監事、管理会社は管理組合総会で選任されます。選任するのは区分所有者です。

「理事」は区分所有者を代表して、管理業務の執行を行います。執行するといっても、実際にフロント業務や清掃、設備点検を行うのは、同じく総会で選任された「管理会社」になります。理事の業務執行とは、管理会社に対し、適切に指示を行うことになります。

マンションの資産価値を維持する上で、理事の業務執行(管理会社に対する適切な指示)はとても重要です。

「監事」は区分所有者を代表して理事の業務執行をチェック(業務監査)します。理事の行動が、理事個人のためではなく、マンション(共用部)の資産価値を維持・向上する目的であることを、第三者の視点からチェックします。

理事が、マンションのために、管理会社に対し、適切な指示を出すことで、マンション(共用部)の資産価値を維持・向上させることができます。

理事から管理会社への指示、監事から理事へのチェック機能を有効に機能させることで、マンションの資産価値を維持していきましょう!

2026年8月6日木曜日

所有者としての主体的に動く

2026年も8月に入りました。今年も盛夏で全国各地で酷暑日が続いております。大気が不安定な状況なので、突然のゲリラ豪雨による冠水がマンションへの浸水に繋がるケースも見られます。地方自治体が発行しているハザードマップを参考にして治水対策を進めていきましょう。今回は、マンションの資産価値の守り方について改めて考えていきます。



①管理会社の担当者の能力(日常のメンテナンス)

➁長期修繕計画と修繕積立金の充実(メンテナンスの実行を担保)

③大規模修繕工事の適切な実施と設計監理会社の能力(長期のメンテナンス)

このうち、もっとも高額で継続的にコストがかかるのが、管理会社への業務委託費になります。管理会社の働きはマンションの資産価値の維持向上に大きく影響を与えます。

管理会社が対価に見合った働きができなかったり、管理会社の担当者の能力が対価に見合わない場合、マンションの資産価値は大幅に下落します。このような状態に陥った場合、私たちはどうすればよいのでしょうか?

最終的には、マンションの所有者の責任です。理事は区分所有者の代表者としての責任を負っています。区分所有者や理事が自分のこととして、当事者意識をもって主体的に行動しなければ、マンションの資産価値を維持することはできません。

管理会社の担当者に気持ち良く対価に見合った仕事をしてもらえるよう、最大限努力する必要があります。担当者も人間ですから、良い仕事をした時は、躊躇なく褒めましょう。時にはちょっとしたプレゼント(もちろん自腹ですが)を渡して、感謝の気持ちを伝えるのも良いでしょう。

理事が最大限努力を重ねても難し場合は、管理会社と交渉し、担当を対価に見合った仕事ができる人に代えてもらいましょう。

区分所有者、理事が「所有者」として主体的に行動することで、マンションの資産価値を守っていきましょう!

2026年7月31日金曜日

大規模修繕修繕と設計監理会社


2026年7月も終わり8月に入ります。梅雨は明けてもなかなかカラッとせず、高温多湿の状況が続いております。酷暑で晴れていても突然局地的な豪雨に見舞われることもありますので、浸水被害に対する準備は整えておきましょう。今回は大規模修繕と設計監理会社について説明いたします。




大規模修繕工事は、多くのマンションで竣工後10年から15年周期で実施されます。1回の工事費用は1戸あたりおよそ140万円、100戸のマンションで1億4千万円程度かかる計算になります。

このように大きなお金が動く工事なので、効果的かつ効率的に実施するため、設計監理会社(コンサルタント)と契約するのが一般的です。

設計監理会社は、工事の前に建物の状態を診断し、工事の設計を行い、施工業者の選定サポートをします。工事中は適切な工事が行われるよう、施工業者を監督し、工事終了後は、長期修繕計画を更新いたします。

工事を効果的かつ効率的に実施するためには、設計監理会社の能力が重要になります。従って、管理組合や修繕委員会としては、どの会社に設計監理を依頼するかがポイントになります。

設計監理費用と過去の実績を参考に、対価に見合ったサービスを受けられるような会社に依頼します。修繕委員会からの推薦を受け、理事会で承認し、総会に上程します。最終的には総会決議によって設計監理会社を選任することになります。

設計監理会社の業務は以下の通りです。
・管理組合の立場で、建物事前診断と工事設計をする
・管理組合の立場で、施工業者の選定をサポートする
・管理組合の立場で、施工業者の仕事ぶりをチェック

設計監理費用は、これらの業務に対する対価として、マンション管理費から支出します。設計監理会社を選定するにあたっては、複数の業者から見積書の提出とプレゼンを受け、コンペを実施し、能力と対価(コストパフォーマンス)を見極める必要があります。

特に重要なのは、事前診断になります。事前診断の結果によって、工事開始の時期と工事周期が決まります。

「不要不急の工事をしない」という管理組合の意向を踏まえ、適切にレポートできるかが問われます。また、竣工時からの不具合(契約不適合)が発見された場合、買主(区分所有者)の立場で、売主に対する補償交渉をサポートしてもらえるかも重要なポイントになります。

プレゼンを受ける際、「事前診断」や「契約不適合」に対する向き合い方を確認しておくことが重要になります。

対価に見合った設計監理を受け、大規模修繕工事を成功させることによって、マンションの資産価値を守っていきましょう!

2026年7月24日金曜日

長期修繕計画と修繕積立金

2026年7月も最終週に入っていきます。梅雨も明け、学校が夏休みに入り、高温多湿な日々が続きます。体調管理には十分注意してください。体調を整えた上で、管理組合の活動も少しずつ前に進めていきましょう。今回は、長期修繕計画と修繕積立金について説明いたします。

区分所有者が毎月納めている修繕積立金は、長期修繕計画に基づいて決められております。国土交通省のガイドラインのモデルケースは、月額241円/㎡(70㎡の場合16,870円/月)となります。尚、目安の幅(206~356(円/㎡・月)です。皆様が毎月負担されている金額に比べ如何でしょうか?

ガイドラインより大幅に少ない場合は、積立不足の可能性がありますので、注意が必要です。管理会社と一緒に、長期修繕計画を精査して、必要な項目が漏れなく織り込まれているか、想定工事単価が相場に見合っているかよく確認しましょう。(実際に直近数年に実施された日常修繕工事が、長期修繕計画に適切な金額で織り込まれていたか?大規模修繕工事は何年周期で予定されているか?など。)

マンションの資産価値を維持するためには、必要な工事を適正な金額で速やかに実施するとともに、不要不急の工事を可能な限り後ろ倒しにすることが求められます。施工業者の言いなりで、長期修繕計画で予定されている工事をすべて実施すると、積立金はすぐに枯渇してしまいます。理事会には、すぐに実施が必要な工事と、先送り可能な工事を適切に峻別し、無駄な支出を極力抑えることが求められます。

国土交通省のガイドラインでも長期修繕計画は5年毎に見直すことが奨励されています。近年では科学技術の進歩により、資材の耐用年数が伸びているため、大規模修繕工事の周期を延ばすことができます。多くの場合、竣工時に計画された周期(10~15年)より5年ほど延ばし、15~20年周期にすることが可能です。建物診断を受け、外壁タイルに異常が無ければ、長期修繕計画を見直し、足場を必要とする大掛かりでコストのかかる工事を先延ばし、修繕積立金の充実を図っていきましょう。

足場を必要とする工事の周期を15~20年に延ばすことで、60年に4回予定されていた工事を3回に減らすことができます。1回の大規模修繕工事に要する1戸あたりのコストは140万円程度かかると言われておりますので、60年/戸で140万円のコスト削減となります。

長期修繕計画を定期的に見直し、不要不急の工事を先送りすることで、修繕積立金の充実を図り、マンションの資産価値を守っていきましょう!

2026年7月17日金曜日

管理会社の担当者

2026年7月も後半に入ります。梅雨明けとともに暑さが本格化してきました。熱中症と突然の豪雨に注意しましょう。このような状況ですが、管理組合の活動も少しずつ前に進めていきましょう。今回は、マンションンの資産価値を維持するためのポイントについて説明いたします。

マンションの資産価値の維持・向上に大きく影響を与えるのは以下の3点になります。
1.管理会社⇒「当マンションの担当者の能力」
2.長期修繕計画⇒「修繕積立金の充実度」
3.大規模修繕工事⇒「設計監理会社の能力」

今回は、このうち最も重要な管理会社からあてがわれる担当者の能力について説明します。


マンションでは住民トラブル、日常修繕、管理費滞納、事故や災害など、日々様々な問題が発生致します。これに直接対応するのが、管理会社の担当者になります。次々発生する問題を適時適切に処理することができなければ、マンションの資産価値はどんどん低下していきます。

管理会社社員の能力は個人間で大きな差があります。「管理業務主任者」や「マンション管理士」と言った肩書を名刺に載せているかたも多く見受けられますが、実務を遂行する上で、資格の有無は殆ど関係ありません。管理組合の立場で経験に基づき、適切かつスピーディーに業務をこなしていく力が必要となります。

理事になったら、先ず、管理会社の担当者から携帯電話の番号を教えてもらいましょう。大事な時に連絡がつかないようでは、担当者として意味がありません。そして担当者に対し、「今期実施予定の修繕項目とその予算額」や、「当マンションでの代表的な住民トラブル」について質問を投げかけてみましょう。(担当者であれば当然把握しているべき内容です。)

このような問題に対し、滞りなく回答が返ってくれば、仕事に対する情熱と、一定の能力が期待できます。一方、このような典型的かつ重要なテーマに対し、回答が滞るようであれば、今後適切な対応は期待できませんので、管理会社に担当者の交代を要求しましょう。

管理会社から能力の高い担当者をつけてもらうことは、マンションの資産価値を維持・向上させる上で極めて重要なことです。

逆に、能力の低い担当者をあてがわれて、そのままにしていると、対価である管理委託費に見合ったサービスを享受することができないため、区分所有者からお預かりしてる管理費を無駄遣いしていることになります。

これでは理事としての職責を果たしているとは言えません。管理会社に対し毅然とした態度で担当者の交代を要求しましょう。(担当者が交代する場合も後任者の能力を良く見極めて下さい。)


管理会社の担当者に対し、対価に見合った働きをしてもらうことで、マンションの資産価値を守つていきましょう!

2026年7月10日金曜日

感染症対策を管理組合の活動に活かそう

 2026年7月も中旬に入っていきます。暑い日が増えてきており、そろそろ夏休みに入られる方もいらっしゃるかと思います。昨今、全国どこでも、記録的な集中豪雨に見舞われる可能性がありますので、十分注意しましょう。また、お住まいのマンションが浸水被害に遭わないよう、出入り口付近に止水板や土嚢を予め準備するなど、対策を施していきましょう。今回は、コロナ後の管理組合の運営について説明いたします。




コロナを機に私たちの社会様式は大きく変わりました。いつ新たな感染症が出ても慌てることがないよう、攻めの姿勢で取り組んでいきましょう!

Afterコロナの施策⇒「3密」を防ぐため、リモート会議を普及させる

管理組合の課題⇒「人口減少」「高齢化」に伴う役員の成り手不足への対応させる

Afterコロナで、マンションの資産価値を維持していくためには、外部(遠隔地を含む)に居住する区分所有者が管理組合の活動に参加できるかがポイントになります。

管理組合は全ての区分所有者で構成されますので、居住・非居住に関わらず等しく管理組合に関与する義務があります。しかし、非居住の区分所有者が理事・監事として管理組合に関与するためには、リモートで会議ができる環境を整える必要があります。

リモート会議導入に向けた「対策」と「投資」を積極的に行っていきましょう!

対策⇒管理規約使用細則など法的な面で環境を整備(リモート会議を明文化する)

投資⇒ビデオカメラ、マイク、スピーカー、モニター、WIFIなど

Afterコロナの施策を加速することで、マンションの資産価値を守っていきましょう!

管理組合の目的を考え理事を選任する

 2026年8月も終盤に入ります。お盆休みも終わり長かった夏休みも残りわずかとなりました。異常気象による不安定な大気は続いており、全国各地どこで局地的豪雨による浸水被害が起きてもおかしくない状況です。マンションへの浸水を防ぐ対策を施していきましょう。今回は管理組合を構成する「理事...