2026年4月26日日曜日

施工業者に競争原理を働かせよう


2026年4月も最終週に入ります。気温が上がる日が増えてきましたので、こまめに水分補給をを行い、熱中症対策に努めましょう。来週からはいよいよゴールデンウイークに入ります。長期休暇の方も多いと思いますので、良い休日をお過ごしください。今回は大規模修繕工事の業者選定について説明いたします。




マンション管理費や修繕積立金から修繕費用を支出する場合は、相見積もりを取って施工業者を決めるのが原則です。大規模修繕工事は億単位のお金が動くため、施工業者を選定するにあたっては、適性にコンペを行い、最もコストパフォーマンスの良い業者に依頼することが求められます。


大規模修繕工事では巨額のお金が動くため、関係する業者(管理会社・設計監理会社・施工業者)の間で「談合」が行われ、「リベート」が支払われることが多いと言われております。施工業者の選定に影響力を持つ設計監理会社が、リベートを受け取ったり、設計監理会社の選定に影響力を持つ管理会社がリベートを受け取ることが考えられます。

「リベート」といっても、区分所有者にはあまり馴染みがない言葉かもしれません。しかし、「リベート」の原資は、修繕積立金であり、それを負担しているのは、区分所有者であることは言うまでもありません。自らが「リベート」を拠出しているかもしれないことを強く意識し、対策を施す必要があります。「リベート」を防げば、その分修繕積立金の拠出額は減ります。

業者選定を管理会社や設計監理会社に丸投げしてはいけません。管理会社や設計監理会社は自らに都合の良い「見積参加条件」を設け、自らが首謀する「談合」に参加しない業者を巧みに排除している可能性があります。

「談合」に参加しない業者を1社でもコンペに参加させることができれば、「談合」は成立しません。仮に、管理会社や設計監理会社に業者選定の大枠を任せる場合でも、決して丸投げはせず、彼らが設けた「見積参加条件」を満たさない業者の中から数社をコンペに参加させることが必要です。

また、管理会社や設計監理会社に「リベートを一切受け取らない旨、万一リベートを受け取ったことが発覚した場合は、違約金を支払う旨」宣言させることも有効です。

大規模修繕工事の業者選定にあたり、競争原理を有効に働かせることで、マンションの資産価値を守っていきましょう!

2026年4月18日土曜日

ペット飼育のルールについて

2026年4月も後半に入ります。新事業年度が開始し、桜も終わりました。5月の大型連休に入る前に一度理事会を開催し、管理組合の懸案事項を少しでも前に進めていきましょう。今回はペットの飼育ルールについて説明いたします。


近年、室内でペットを飼育する方が増えてきたこともあり、マンションにおけるペット飼育のルールも少しずつ変わってきています。2018年国土交通省のマンション総合調査(163ページ参照)によると、ペットの飼育を容認するマンションが49.3%あるのに対し、ペットの飼育を禁止するマンションが40.3%となっております。

2000年を境にペットの飼育を容認する方が多くなりました。今ではマンションでペットを飼育することはスタンダートになっております。

このような社会情勢の変化を受け、現在では使用細則で飼育のルールを明確に定めた上で、ペットの飼育を容認するのが、マンションの資産価値にも良い影響があると考えられています。

使用細則で定めるルールの例
・飼育条件⇒犬・猫・観賞用の小鳥・魚類など、種類と1戸あたりの飼育数上限を定める。
・遵守事項⇒飼育場所は専有部分のみとし、専有部分を出るときは専用の容器に入れる。
・届出義務⇒「ペット飼育承認申請書」を管理組合に提出し、理事会の承認を得る。
・罰則規定⇒他の居住者に迷惑をかける場合は、警告・指示・勧告・承認取消を行う。

このようにルールを明確に定めることで、ペットを飼いたい人と、動物が苦手な方が、其々安心して居住することが可能になります。

ペットが苦手な方にも配慮した飼育ルールを使用細則に定め、飼育者に適切に順守頂くことで、マンションの資産価値を守っていきましょう!

2026年4月12日日曜日

インターネット掲示板を活用しよう


2026年4月も中旬に入ります。新卒社員や新入学生を迎えた会社や学校も多いと思います。新理事を迎えたマンション管理組合もあるのではないでしょうか?気温も大分暖かくなり過ごし易い気候となりました。猛暑が来る前の幸せなひと時、この機に管理組合の活動を積極的に前に進めていきましょう。今回はインターネット掲示板について説明いたします。




マンションには多くの周知や告知の文書があります。これらは紙に印刷され、エレベーター内や、エントランスに掲示されたり、各戸に投函されたりします。掲示は細かな部分まで把握することが難しい一方、各戸投函はその都度コストと労力がかかります。これを補完するコミュニケーションツールが、インターネット掲示板です。紙による掲示や投函を廃止することは難しいですが、紙と併用することで、効果的かつ効率的な周知や報告をすることができます。

インターネット掲示板の主な機能
掲示板⇒区分所有者や居住者が適時に詳細を確認でき、紙と印刷コストを削減できる。
意見箱⇒区分所有者や居住者から管理組合や管理会社へ質問しやすくなる。(意見収集機能)
書庫⇒管理規約、議事録、長期修繕計画書などを紙で保管する必要がなくなる。
スケジュール⇒年間行事や大規模修繕工事の流れをいつでも確認することができる。

「必要な時に、必要な情報を確認することができる」点がインターネット掲示板のメリットです。また、WEBサイト上でのやり取りになるので、利用者(区分所有者・居住者)が電話番号やメールアドレスなどの個人情報を開示する必要が無い点で、プライバシーやセキュリティ保護の観点からもメリットがあります。

インターネット掲示板は、マンション管理適正化推進センター(国土交通大臣指定)が運営する「マンションみらいネット」(年間使用料2万円)や、ニュースビット社が運営する「マンボー」(使用料無料)などがあります。

プライバシーやセキュリティに配慮しつつ、効果的かつ効率的な情報伝達手段を確保することで、マンションの資産価値を守っていきましょう!

2026年4月5日日曜日

管理委託費の内容を理解しよう

2026年も4月に入りました。新入社員や新入学生が入って来た組織も多いと思います。役員が変わった管理組合も多いのではないでしょうか?これを機に管理組合の活動を積極的に前に進めていきましょう。今回は「管理委託契約」について説明いたします。


私たちマンション管理組合は、マンション管理会社と「管理委託契約」を締結しています。多くの場合、管理委託契約書は、国土交通省が公表している標準管理委託契約書に基づいて作成されます。管理委託契約書の写しを入手し、自分たちのマンションがどのような条件で管理委託契約を締結しているのか確認しましょう。

標準管理委託契約書と異なる内容がある場合は、管理組合として不利な内容になっていないか確認が必要です。管理組合にとって不利な内容があれば、管理会社に改定を求めましょう。

管理委託契約は通常、事務管理業務、管理員業務、清掃業務、建物・設備管理業務の4つの内容に分かれております。

これらの具体的な内容を確認し、管理会社がきちんと契約内容を履行しているか確認する必要があります。万一、できていない内容があれば、その分管理委託費を減額頂くよう、管理会社に申し入れましょう!以下、標準管理委託契約のうち、重要な論点を抜粋します。

緊急時の業務(第8条)⇒緊急時は管理組合の指示を待たず管理会社の判断で実施できる。

有害行為の中止要求(第11条)⇒迷惑行為に対しては管理組合に代わり中止を要求できる。

管理規約の情報提供等(第14条)⇒宅建業者の求めに応じ管理規約等の情報を提供できる。

管理業務を適時適切に行う目的で管理会社には、一定の権限が認められています。管理会社が認められている権限を正しく行使しているか管理組合として確認する必要があります。

管理委託契約の内容を正しく把握し、管理会社に適切に権限を行使してもらうことで、マンションの資産価値を守っていきましょう!

2026年4月2日木曜日

管理組合の書類を電子化する

2026年3月も最終週です。桜が満開となり、来週からは新年度に入ります。心機一転、管理組合の活動を本格化させていきましょう。今回は管理組合で作成・保管する資料を、紙ベースから電子(PDF)に変更することを勧めたく存じます。


マンションには多くの書類が存在します。竣工後数十年経つとかなりの量になります。集会室や管理員室の書棚、管理会社内、理事長宅に山積みになっているのではないでしょうか?マンション内には保管する場所が無いうえ、必要な時に必要な書類を探し出すことが難しくなります。


管理組合で必要になった時、関係者(区分所有者、理事、監事、管理会社)が必要な書類を直ちに利用できる環境を整えることが求められます。

※主な管理書類
・議事録(総会議事録、理事会議事録、委員会議事録)
・周知文(注意喚起、案内など)
・管理規約、使用細則(最新のもの)
・長期修繕計画書、図面など
・契約書類(管理委託契約書、重要事項説明書など)

先ずは、紙で保管されている資料の電子データ(PDF)化を管理会社に依頼することから始めましょう。電子データ(PDF)をクラウド上に保管し、関係者にアクセス権限を付与することで、必要な人が、必要な時に、必要な資料を閲覧することができます。

書庫機能が付いた電子掲示板を安価(マンションみらいネット)や、無料(マンボー)で使えるサービスもあります。ログインにはパスワードが必要であり、セキュリティ対策も十分にされております。これらを積極的に利用しては如何でしょうか?管理組合の活動が効率的かつ効果的なものになります。

マンションの管理に必要な資料を必要な時に利用できる環境を整えることで、マンションの資産価値を守っていきましょう!

2026年3月21日土曜日

騒音問題を解決しよう

2026年3月も下旬に入ります。いよいよ今年も桜の開花ですね。名実ともに春になりました。花粉の飛散が落ち着くと、ダニの繁殖シーズンに入ります。健康に気を付けながら管理組合の活動を進めていきましょう。今回はマンションの騒音問題について説明いたします。

騒音は、ペットのマナーやたばこの煙問題と並んで、マンションの3大苦情の1つとされております。集合住宅には「騒音の発生元を特定するのが難しい」という特徴があり、管理組合でも取り扱いが難しいテーマになります。



マンションで発生する音は「空気伝搬音」と「固体伝搬音」に分かれます。

・空気伝搬音⇒ペットの鳴き声、話し声、管弦楽器、室外からの騒音、スピーカーからの音

・固体伝搬音⇒歩行音、ドアを閉める音、換気扇の音、打楽器・スピーカーからの重低音

空気伝搬音は「音」、個体伝搬音は「振動」のイメージです。空気伝搬音は上下両隣など隣室から聞こえる程度ですが、固体伝搬音は建物の構造(床・天井・壁・梁・配管など)を伝って想像以上に遠くまで音が伝わります。配管が糸電話の役割を担い、遠くの住戸から音が伝わることがあります。上下両隣が騒音の原因と思い込むことで、トラブルになることもあります。

先ずは、「マンションの構造による音の伝わり方」を居住者の皆さまに理解頂く必要があります。苦情が管理組合に持ち込まれた場合、いきなり騒音元と思われる住戸に注意するのではなく、区分所有者、居住者全員に対し、音の伝わり方を周知するところから始めましょう。

管理組合が、マンション内での音の伝わり方をクローズアップし、居住者の皆さまに関心を持って頂くことで、「お互い気を付けよう!」という機運ができ、この段階で解決することも考えられます。

これで解決しない場合は、居住者全員に対し注意喚起をしましょう。音の伝わり方に関心がある状況で、注意喚起を受けることで、ようやく気付くというケースもあります。

これでも解決できなければ、やむを得ず、対象住戸の周辺に絞って注意を促す形にしましょう。この段階ではマンション全体で音に対する意識が高まっているので、自覚がある方にはプレッシャーになるはずです。何度か注意を促すうちに、自発的に収まる可能性が高いです。

ここまで手順を踏んでも改善が見られない場合は、「共同の利益に反する行為」(標準管理規約第66条)として厳格に対応する必要があります。

多少時間がかかりますが、効果的かつ効率的に解決させるためには、手順を踏んで進めていくことが必要です。

騒音の苦情に適切に対応し、快適な住環境を整えることで、マンションの資産価値を守っていきましょう!

2026年3月15日日曜日

専門委員会を組織しよう


2026年3月も後半に入ります。4月から新しい生活に入る方も多くいらっしゃると思います。管理組合も新メンバーでスタートするマンションも多いのではないでしょうか。新しいメンバーと力を合わせ問題を解決していきましょう。今回は専門委員会について説明いたします。

専門委員会とは、「大規模修繕委員会」「管理規約改定委員会」など、高額なお金が動くテーマや、区分所有者・居住者の利害に絡むテーマについて、それぞれ関心・専門知識・利害がある区分所有者を「委員」とし、理事会の諮問機関として活動する組織です。



理事会には任期(通常1~2年)があるのに対し、専門委員会は任期がありませんので、テーマが完結するまで同じメンバーで協議できる点が優れています。大規模修繕や管理規約など金額的・質的に重要なテーマについては、このように多くの区分所有者が関与できる機会を設けることで安心感が生まれます。

但し、理事会の諮問機関である、専門委員会が、理事会と対立したり、認識に相違が出ると意味が無いので、理事も専門委員会のメンバーに名を連ねるなど、理事会と歩調を合わせて進めて行くことが重要です。

毎年、総会で鋭い質問をする区分所有者が数名いると思います。その結果、総会がスムーズに進行できないこともあります。これは、一般の区分所有者が、管理組合の意思決定に関与できるのが、総会に限られているからです。

このように問題意識の高い区分所有者に専門委員会に参加頂くことが重要になります。忙しくて毎回出席できないかもしれませんが、会議録を配布することで、情報共有はできます。これが上手く機能すれば、総会で鋭い質問をしていた方を、回答する側に持っていくことも可能になります。(昨日の敵が今日の味方)

このように専門委員会は、単に重要なテーマを話し合うに留まらず、マンション内の「合意形成」の有効な手段になります。その点を意識して、区分所有者・居住者への「周知」にも力を入れていきましょう。

専門委員会を有効に機能させ、スムーズに合意形成を図ることで、マンションの資産価値を守っていきましょう!

施工業者に競争原理を働かせよう

2026年4月も最終週に入ります。気温が上がる日が増えてきましたので、こまめに水分補給をを行い、熱中症対策に努めましょう。来週からはいよいよゴールデンウイークに入ります。長期休暇の方も多いと思いますので、良い休日をお過ごしください。今回は大規模修繕工事の業者選定について説明いたし...