2021年8月21日土曜日

管理規約の位置づけを考える

 2021年8月も下旬に入ってい行きます。4回目の緊急事態宣言は8月末までですが、新型コロナウイルスの新規感染者は増え続けています。ワクチンが行き渡るまで、管理組合としても引き続き感染拡大防止策を徹底していきましょう。今回は管理規約について説明致します。

マンションには年齢や職業が異なる様々な背景を持った区分所有者が住んでいます。彼らの利害を調整する根拠となるのが、管理規約(使用細則)になります。何か問題が起きた時はまず、管理規約(使用細則)を確認して、それに沿った形で対処することになります。いわば、マンションのルールブックと言えます。

マナー(ペット・騒音・タバコの煙)や、管理費滞納などの問題が生じた時の対応はもとより、緊急時の対応も管理規約に基づいて対応することになります。管理規約の冊子は分かりやすい場所に保管し、常に確認できる状態にしておきましょう。

一般的にマンション竣工時、デベロッパーが管理規約を定めた上でマンションを販売します。管理規約の冊子は、売主であるデベロッパーから、買主である区分所有者に引き渡し時に配布されていることが多いと思います。

しかし、内容についてはデベロッパーが全てを勝手に決めているわけではありません。ペットの飼育可否など販売に直結する部分について、地域特有の事情を踏まえて決めているに過ぎず、その殆どは国土交通省が公表している「標準管理規約」がベースになっています。

また、私たち区分所有者はデベロッパーが定めた原始規約に未来永劫拘束されることはありません。社会情勢の変化によって、人々の生活様式や価値観は変わってきます。管理規約(使用細則)も時代とともに変えていく必要があります。

例えば、ペット飼育可能として販売されたマンションであっても、飼育する人もマナーが悪すぎれば、総会決議によって飼育不可に変更となる可能性はあります。逆に、ペット飼育不可のマンションでも、社会情勢の変化に応じて、ルール詳細を使用細則に定めた上、飼育可能とすることもできます。

全区分所有者の議決権の3/4以上の賛成で管理規約は変更できます。

区分所有者の社会様式や価値観の変化に応じて管理規約を柔軟に変更することで、マンションの資産価値を守っていきましょう!

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