2022年3月も後半に入っていきます。3月決算のマンションはもう少しで今期が終了します。新型コロナウイルス第6波は収束しつつありますが、安心できるまでには、もう少し時間がかかりそうです。ワクチン3回目のブースター接種が希望者に行き渡まで、基本的な感染防止策を行っていきましょう。今回は監事の役割について説明します。
監事は理事と同様に総会で選任される役員ですが、理事長、副理事長、会計担当理事、広報担当理事などのように、マンションの管理を執行する上での具体的な役割はありません。監事は理事会に出席して理事の仕事ぶりをチェックする役割を担います。理事が適切に業務執行を行っているかチェックすることで、間接的にマンションの管理に携わることになります。
毎年開催の総会で、監事は「業務監査」と「会計監査」の結果を区分所有者に報告します。
業務監査「理事の業務執行について、不正や規約に違反する事実はありません。」
会計監査「貸借対照表、収支報告書は適正と認めます。」
理事は管理会社に指示をし、区分所有者から預かったお金を適切に使用して、日常管理を実施する権限と責任があります。理事が権限を適切に行使すれば、マンションの資産価値を維持向上させることができますが、適切に行使しなければ、マンションの資産価値を維持することはでいません。監事は理事が区分所有者から与えられた権限を適切に行使しているかチェックし、区分所有者に報告することで、間接的にマンションの資産価値向上に寄与しています。
チェックのポイントは、理事の業務執行が「マンションの資産価値維持向上に資するかどうか」です。監事は、理事がマンションの利益を犠牲にして、自己の利益を追求しているような場合は、それを阻止する責任があります。理事が自らが経営する工務店にマンションの修繕工事を発注するなど、理事と管理組合の間で利益相反の疑いのある取引(標準管理規約37条の2)については特に注意が必要です。
監事の役割を理解し、正しく機能させることによって、マンションの資産価値を守っていきましょう!
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