2023年2月も中旬に入ります。新型コロナウイルスは感染症法上の取り扱いが第2類から第5類に緩和される見通しとなり、名実ともに収束の方向に向かっております。一方、インフルエンザは流行の懸念がありますので、引き続き、基本的な感染症対策を継続していきましょう。今回は居住者からの苦情への対処方法について説明致します。
居住者からの苦情の多くは、マナー(使用細則)違反に関するものです。「夜中に洗濯機の音が気になり眠れない」「隣室のタバコの煙の臭いが洗濯物に付着する」「共用部にペットの糞尿が放置されている」など。住民同士の直接のトラブルを避けるため、このような問題があると、管理会社を通じて管理組合に苦情が寄せられることが多いです。
管理組合としては、このような問題が寄せられた場合、速やかに対応する必要がありますが、マナーの問題は個々によって感じ方や、寛容性が異なるので、対応方法は難しいです。一方の当事者の言い分を鵜呑みにすることはできませんので、管理組合として事実関係を確認する必要があります。確認が取れるまでは、一般的な注意喚起に留めるのが妥当です。
事実関係が確認できた後は、管理規約に基づいて対応する必要があります。標準管理規約第66条では、「区分所有者の共同の利益に反する行為」をした場合はペナルティーが科せられるとになっています。多くのマンションでは標準管理規約に沿ってこの条項が入っていると思いますので、迷惑行為については、「共同の利益に反する行為」として毅然とした対応が求められます。
具体的には、「行為の停止、専有部分の使用禁止、競売請求」(区分所有法57-59条)が挙げられます。マナー違反をしている本人に、同条項を示して警告することが有効になります。それでも効果が無い場合、最終的には裁判所の判断になりますが、法的根拠をきちんと示して対応することで、多くの場合は訴訟に発展する前に自発的に収まります。
居住者からの要望に対し、適切に対応することで、マンションの資産価値を守っていきましょう!
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