2023年6月10日土曜日

会計業務を正しく理解しょう!


2023年6月も第2週に入ります。3月決算の管理組合では総会が終わり、新たな期に入って最初の理事会が開催される頃だと思います。管理組合の活動を適正に行う上で、理事及び監事の皆さんは、マンションの会計業務を正しく理解する必要があります。今回はマンションの会計業務について説明致します。


マンションの会計は区分所有者からお預かりしている管理費が元手になりますが、具体的にどのように管理されいるのか?はあまり知られていないのが実情です。会計業務(出納業務)は、管理組合が管理委託契約により管理会社に委託している事務管理業務の一環として行われています。(標準管理委託契約書参照)

過去、管理会社の横領事件によって、管理組合の財産が毀損する事件があり、銀行口座の管理方法を厳格化する法改正が2010年に行われました。管理組合としてもマンションの会計業務を管理会社に一任(丸投げ)するのではなく、委託している会計業務を自ら主体的に監督する必要があります。

マンション会計のうち、主な収入は区分所有者から毎月徴収している管理費や、駐車場利用者から徴収している駐車場使用料になります。一方、主な支出は管理会社に対する管理委託費になります。管理会社が管理組合の口座から自らの口座にお金を移動させる行為は、不正が起きても発見することが難しいため、避けなければなりません。仮に振込実務を管理会社に任せる場合でも、管理組合が振込の内容を把握する必要があります。具体的には複数の理事が振込額とその内容を理解した上で、事前に承認する仕組みを作ることが求められます。

管理組合の預金残高は区分所有者共有の財産であり、マンションの資産価値を維持向上させる上で不可欠なものです。管理が杜撰で共有財産を毀損させることがあってはなりません。区分所有者一人一人が関心を持ち、少しでも分からないことがあれば、納得がいくまで管理会社に説明を求める姿勢が重要です。その積み重ねが管理会社に対する牽制となり、適切な管理に繋がります。

毎年の定時総会では、決算報告の後、決算承認決議がありますので、この機会に不明点を管理会社に質問して内容把握に努めましょう。

会計業務の内容を正しく把握することによって、マンションの資産価値を守っていきましょう!

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