2023年も11月に入りました。早いもので、今年もあと1ヵ月余りとなりました。皆さん如何お過ごしでしょうか?気温の低下とともにインフルエンザの流行が加速すると思われます。コロナ禍で培った基本的な感染症対策を実施することで、健康維持に努めましょう。今回はマンションの財政と大規模修繕工事の周期について説明致します。
マンションンの大規模修繕工事は、長期修繕計画に基づいて10-15年に1回行うのが一般的です。みなさんのマンションは如何でしょうか?先ず、長期修繕計画の有無を確認して下さい。長期修繕計画は竣工後5年以内を目途に作成する必要があります。もし、無ければ速やかに作成する必要があります。
長期修繕計画上、竣工後15年目に大規模修繕工事を行うことになっているマンションでは、竣工後12年目くらいに、大規模修繕委員会(理事会の諮問機関)を立上げ、大規模修繕工事の準備を開始します。
設計監理会社(コンサルタント)を決め、事前調査を行います。この事前調査の結果によって大規模修繕工事の内容を具体的に決めていきます。(劣化状況に応じて工事を実施)
ここで重要なのは、事前調査後は長期修繕計画ではなく、事前調査の結果に基づいて工事内容を決めることにあります。調査の結果、大きな劣化が見られない場合は、長期修繕計画に従って無理に工事を進める必要はありません。
長期修繕計画上で、竣工後15年目に大規模修繕工事を行うことになっている場合でも、竣工後13年目くらいに実施した事前調査の結果、外壁タイルや屋上防水の状態が良ければ、大規模修繕工事を3~5年程度延長することは可能です。(長周期化)
100戸のマンションが大規模修繕工事を行うと、1回につき1億円程度かかると言われます。1戸あたりおよそ100万円です。15年周期の場合、60年の間に4回の大規模修繕工事が必要ですが、20年周期にすれば、60年の間に3回の大規模修繕工事で済みます。
大規模修繕工事を適切に実施する上で、設計監理会社(コンサルタント)選びは非常に重要です。
事前調査の内容が仮に良くても正直に報告せず、長期修繕計画通りに不要不急の工事を促す業者も沢山あるので、設計監理会社選定にあたっては、工事周期について管理組合の考え方を予め伝え、正しく認識頂く必要があります。(不要不急の工事を避け、大規模修繕工事の周期を可能な限り先延ばす)
不要不急の工事を避け、マンションの財産を保全することで、マンションの資産価値を守っていきましょう!
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