2024年4月も最終週に入ります。早いものでもうゴールデンウイークですね。コロナが感染法上の第2類から第5類に変更となって早1年が経ちます。これを機に管理組合の活動を積極的に進めていきましょう今回は大規模修繕工事と設計監理会社について説明します。
大規模修繕工事は、多くのマンションで竣工後10年から15年周期で実施されます。1回の工事費用は1戸あたりおよそ100万円、100戸のマンションで1億円程度かかる計算になります。
このように大きなお金が動く工事なので、効果的かつ効率的に実施するため、設計監理会社(コンサルタント)と契約するのが一般的です。
設計監理会社は、工事の前に建物の状態を診断し、工事の設計を行い、施工業者の選定サポートをします。工事中は適切な工事が行われるよう、施工業者を監督し、工事終了後は、長期修繕計画を更新致します。
工事を効果的かつ効率的に実施するためには、設計監理会社の能力が重要になります。従って、管理組合や修繕委員会としては、どの会社に設計監理を依頼するかがポイントになります。
設計監理費用と過去の実績を参考に、対価に見合ったサービスを受けられるような会社に依頼します。修繕委員会からの推薦を受け、理事会で承認し、総会に上程します。最終的には総会決議によって設計監理会社を選任することになります。
設計監理会社の業務は以下の通りです。
・管理組合の立場で、建物事前診断と工事設計をする
・管理組合の立場で、施工業者の選定をサポートする
・管理組合の立場で、施工業者の仕事ぶりをチェック
設計監理費用は、これらの業務に対する対価として、マンション管理費から支出します。設計監理会社を選定するにあたっては、複数の業者から見積書の提出とプレゼンを受け、コンペを実施し、能力と対価(コストパフォーマンス)を見極める必要があります。
特に重要なのは、事前診断になります。事前診断の結果によって、工事開始の時期と工事周期が決まります。
「不要不急の工事をしない」という管理組合の意向を踏まえ、適切にレポートできるかが問われます。また、竣工時からの不具合(契約不適合)が発見された場合、買主(区分所有者)の立場で、売主に対する補償交渉をサポートしてもらえるかも重要なポイントになります。
プレゼンを受ける際、「事前診断」や「契約不適合」に対する向き合い方を確認しておくことが重要になります。
対価に見合った設計監理を受け、大規模修繕工事を成功させることによって、マンションの資産価値を守っていきましょう!
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