2024年6月も中旬にはいります。梅雨の時期に突入するにあたり、管理組組合としては治水対策が求められます。理事会で話し合い、豪雨や線状降水帯へ備えを万全に整えましょう。今回は防災設備について説明いたします。
マンションの主な防災設備
・消防設備(スプリンクラー・ガス検知器・煙感知器)
・避難はしご
・非常用発電機
・免振装置(免振ゴム・オイルダンパー)
消防設備点検は通常年2回行われます。管理会社に委託された検査員が各住戸を巡回して、ガス検知器や煙探知機が正常に機能するかテストします。点検には各住戸に立ち入る必要があるため、在宅している必要があります。
Afterコロナで在宅率は高いものの、検査員を入れることに不安を覚える方もいらっしゃると思います。マスク着用やこまめなアルコール消毒など、感染への懸念を払しょくするなど、点検を受けやすい環境を整えましょう。
有事に消防設備が正常に稼働しないと、周囲の住戸に多大な迷惑がかかります。点検を受けなかったことが原因で被害が拡大した場合、損害賠償責任を追及される可能性があります。都合によりどうしても受けられない方は、次回は必ず受けてもらえるよう調整しましょう。
避難はしごはバルコニーに設置されており、高層階から地上まで安全に避難する設備です。有事に備え、避難はしごが設置されている場所と、使用方法を確認しておく必要があります。避難はしごが設置されている場所を周知し、使用方法を説明する機会を作って下さい。避難訓練の際、実際に体験してもらうのも一案です。Afterコロナの施策として、使用方法の動画を配信するのも有効です。
非常用発電機は、オイルを燃料に動力を作る装置です。年1回はオイルの劣化具合を確認の上、実際に発電できるか稼働させてみる必要があります。メーカー推奨の耐用年数を超えても直ちに交換する必要はありませんが、定期的に点検を受けることは必須です。
免振装置は高層マンションに設置されております。耐用年数は建物に準じますので、竣工時に適切に設置されていれば、劣化などの心配はありません。但し、東洋ゴム製の免振ゴムや、カヤバ製のオイルダンバーは、メーカーの検査データ偽装が社会問題になりましたので、東洋ゴムやカヤバの製品が使われている場合は注意が必要です。交換を要求しましょう。
主な防災設備の特徴を正しく把握し、適切に維持管理することで、マンションの資産価値を守っていきましょう!
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