2025年9月も中旬に入ります。暑い日が続く一方、天候が不安定で排水能力を大きく超える局地的豪雨も多発しております。共用部の電気系統が浸水すると復旧に時間を要しますので、浸水を防ぐための対策を施しましょう。今回は役員(理事・監事)の選任について説明いたします。
2025年9月13日土曜日
マンション理事会を有効に機能させる。
マンションの役員は理事と監事で構成されており、任期は各マンションの管理規約によって定められております。1年又は2年ということが多く、報酬を定めているケースもありますが、基本的には無報酬としているマンションがほとんどです。
決算期末が3月のマンションでは、毎年3月頃、次期役員をどうするか理事会で話し合われます。まず、立候補者を募り、足りない場合は、輪番表から順番にお声がけしていく方法が一般的です。
4月頃に理事会で役員選任案を決定し、5月頃に開催される総会に上程します。総会で承認を受けて正式に選任となります。
総会での承認を受けて、6月頃新メンバーによる最初の理事会が開催されます。第1回目は顔合わせと年間スケジュールを確認する程度で終わってしまうので、実質的な活動は夏以降になります。夏から冬にかけて何回か理事会を経た段階で、次期役員選任の話になります。
任期が1年の場合は、ようやく慣れてきたところで交代ということになります。やり残したことも多く、名残惜しい思いがある一方、夜間や休日に時間を取られることの煩わしさから、留任せず、1年で退任するケースがほとんどだと思います。
理事の多くが新任の場合、管理組合の状況を把握するのに時間がかかり、「管理会社に適切な指示を出す」という本来の役割を果たすことが難しくなります。
管理会社に適切な指示を出すことができないと、管理組合の活動が停滞してしまうので、その点注意が必要です。
任期が2年で、毎年半数を改選する方式にすると、管理組合の事情に通じた2年目の理事が1年目の理事に引継ぎをしながら、管理会社に適切に指示を出すことができます。
管理組合の運営という観点からは理想的ですが、任期が長いことで就任頂けない可能性が出てきます。
多くの方に役員をを受けてもらえるよう任期は1年としつつ、留任を推奨する方法も一つです。理事会が活性化すると、良い雰囲気で運営できるようになり、留任に応じる役員も増えてきます。理事会活動を充実させることで、好循環を作っていけるよう心掛けていきましょう。
理事会を有効に機能させることによって、マンションの資産価値を守っていきましょう!
2025年9月6日土曜日
管理会社の変更(リプレイス)について
2025年も9月に入りました。秋到来ですが、まだまだ猛暑日が続いております。11月ころまでは夏日が続くという予測もありますので、それを前提に準備を整えておきましょう。異常気象の影響は気温だけではありません。全国各地で豪雨が発生しておりますので、その点、留意しましょう。今回は管理会社の変更(リプレイス)について説明いたします。
区分所有者が管理会社に満足できないと、管理会社の変更を検討することになります。実際に変更するか否かに関わらず、一度検討してみるのが良いと思います。一番のポイントは「対価に見合ったサービスを受けているか否か」になります。管理会社との契約は通常、国土交通省が公表している標準管理契約書に準拠していますので、実際のところは契約上のサービスの内容に大きな差は無いと考えられます。
先ず、管理費を確認しましょう。毎月支払っている管理費の大部分は管理委託費として、管理会社に支払われます。管理費が他のマンションに比べて高いか、安いかをチェックします。東日本不動産流通機構が公表している首都圏中古マンションの管理費・修繕積立金によると、平均で216円/㎡(1戸あたり13,847円)となっております。毎月引き落とされている金額には修繕積立金も含まれているので、内訳を確認して下さい。
管理費の金額が平均並みで、担当者にも大きな不満や問題がないのであれば、管理会社を変更する意味はありません。管理会社の担当者は管理業務主任者やマンション管理士といったマンション管理に関する国家資格を持っている人も多いです。もちろん、資格があるから仕事ができる訳ではありませんが、管理組合(理事会)が彼らの潜在能力を引き出し、ハンドリングすることも重要です。これができなければ、仮に管理会社を変更しても同じ結果になります。
管理組合(理事会)は、毎月管理会社に高いお金を支払っているのですから、管理会社の仕事ぶりに関心を示しましょう。委託者からの視線を感じれば、自ずときちんと仕事をするものです。担当者と適切にコミュニケーションを取ることで、不満や問題の多くは改善されます。
対価に見合ったサービスを受けることで、マンションの資産価値を守っていきましょう!
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