2020年4月5日日曜日

決算について

多くのマンションでは会計期間を4月1日~3月31日に設定しています。決算書類は、一般会計と修繕積立金会計に分かれており、其々に決算書(貸借対照表・収支報告書)を作成(管理会社が案を作成)します。決算書案を年1回の総会(5月頃開催)に上程するにあたり、監事と理事が事前にチェックを行います。先ず監事が決算書及び伝票を精査(監査)し、監査報告書を作成します。それを受け、理事が理事会で決算書をチェックした後、総会に決算書と監査報告書を上程し、決算の承認を受ける流れになります。

※チェックのポイント
貸借対照表(3月31日時点の財産の状況)⇒「預金」・「未収金」
収支報告書(1年間のお金の使い方を記載)⇒「予算」との比較

「預金」不正が起きやすい項目になります。区分所有者の皆様からお預かりしているお金を管理会社が流用する可能性も否定できません。銀行から残高証明書(通帳のコピーでも可)し、貸借対照表に記載されている金額と一致していることを確認して下さい。

「未収金」がある場合は内容を詳細に確認して下さい。一部区分所有者による管理費の未払であることが多いです。何らかの事情があって1~2ヵ月支払が遅れることはあると思いますが、長期化すると回収が困難になりますので、3ヵ月以内には必ず回収して下さい。

「予算」は前回の総会で承認されていますので、予算と乖離する支出がある場合は内容を確認して総会で説明する必要があります。不具合(漏水等)への緊急対応で想定外の工事が必要になった場合などが該当しますが、管理会社の無駄遣いであれば是正が必要です。

総会では理事や監事が区分所有者から説明を求められる立場になりますので、チェックの段階で不明点や疑問点があれば、納得できるまで管理会社に確認することが必要です。

決算は区分所有者からお預かりしているお金の残高や使い方を確認する重要な機会です。使い込みや無駄遣いがあると、マンションの資産価値が損なわれます。マンション資産価値を維持するために、決算書をチェックし、決算が適切に行われていることを確認しましょう。

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