2021年12月も中旬に入ります。今年もあと僅か。新型コロナウイルスはオミクロン株による第6派が心配されますので、基本的な感染拡大防止策を続けていきましょう。今回はエレベーターのメンテナンス費用について説明します。
エレベーターは殆どのマンションに設置されています。事故防止のため、メンテナンスは頻繁に行われています。マンション管理費の中で、エレベーターのメンテナンスコストは相当部分を占めています。管理組合としては、安全の確保を第一にし、コストを抑える施策を検討する必要があります。
我が国のエレベーターは市場は、三菱、日立、東芝で全体の80%を占めており、これにオースチンとフジテックを加えた5社で市場を独占している状況です。これらの「メーカー系」のメンテナンス業者は他のメーカーのメンテナンスを受注することはなく、メンテナンス市場は競争原理が働きにくい状況です。エレベーター1基あたり5万円/月程度で高止まりしています。
競争原理を働かせるためには、エレベーターメンテナンスを専業としている「独立系」業者への発注を視野に入れる必要があります。「独立系」業者の経験と実績は「メーカー系」業者と遜色がなく、「独立系」が「メーカー系」に比べ安全性に問題があるということはありません。
「メーカー系」から「独立系」に変更することで、コストは30%程度削減できると言われています。(独立系のメンテナンス費用は、エレベーター1基あたり3.5万円/月程度です。)
エレベーターメンテナンスの契約形態には、「フルメンテナンス契約」と「POG(パーツ・オイル・グリース)契約」があります。前者は部品交換を伴う修理代を含む契約であるのに対し、後者は保守点検に必要な消耗品代のみ含む契約になります。竣工後間もないマンションでは、エレベーターの故障は殆ど生じないのでPOG契約で十分であると言われています。
「メーカー系」業者と「フルメンテナンス契約」を結ぶ場合と、「独立系」業者と「POG契約」を結ぶ場合では、メンテナンス費用に大きな差が出ます。「メーカー系」業者は競争原理が働かないことが問題です。竣工以来「メーカー系」業者と契約している場合は、一度「独立系業」者から見積を取得し、比較検討することをお勧めします。自分たちのマンションが必要とするサービスを良く見極めることが重要です。
エレベーターメンテナンスについても、コストに見合ったサービスを受けることで、マンションの資産価値を守っていきましょう!
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