2022年4月も中旬に入っていきます。新しい期がスタートしましたが、新型コロナウイルス第6波が収まる前に、第7派が始まった感じですね。これからはWithコロナを実践していく必要があります。今回はコロナ禍での理事会・総会のありかたについて説明致します。
直近2年はコロナ禍での総会になりました。今回も同じような状況で総会の時期を迎えそうです。3密を防ぐことが求められる中、標準管理規約42条3項に従って必ず5月中に総会を開催しなければならないのか?が論点になっています。やむを得ず人を集めて例年通りのスタイルで総会を開催した管理組合も多かったのではないでしょうか?
標準管理規約をよく読んでみると、リアルの会議室で開催することを義務付ける記述はなく、WEB会議システムを用いた会議を禁止する記述もありません。現状の管理規約を変えることなく、WEB会議システムを用いて3密を防ぐ形で総会を開催することは可能です。
それでも、パソコンや通信回線を所有しておらず、WEB会議システムを使用することができない方(IT弱者)がいる場合は、リアル会議の参加者数によっては3密を防ぐことが困難であったり、管理組合として新たにIT機器(WEB会議システムなど)を準備する必要がある一方、標準管理規約に、WEB会議を明文化されていない点で不安点な状況になっていました。
そこで、コロナ禍で総会を延期することはできいないか?が論点になりました。この点、「総会提出議案は理事会で決議する」とした標準管理規約54条四号を根拠に、理事会で通常総会の延期議案のみ決議すれば事実上延期することができると解釈することで、状況が落ち着くまで延期した管理組合もあったと思います。但し、総会の延期ができることを示す明確な記述はなく、曖昧さが残る不安定な状況でした。
そのような状況下、国土交通省の検討会で示された標準管理規約改正案では、理事会及び、総会は、WEB会議システムを用いた会議を含むことを明文化するとともに、感染拡大防止のために総会を延期できることも明文化しております。いずれも当然のことを敢えて明文化したに過ぎませんが、理事が安心して当然の判断を下せる点で優れた案だと考えております。
管理組合としては、これに留めるのではなく、非居住の区分所有者も容易に参加できる「WEB会議システムを用いた理事会」を、理事のなり手不足解決の手段として積極的に活用しましょう。
ヤル気のある非居住の区分所有者を取り込むことで、マンションの資産価値を守っていきましょう!
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