2020年7月11日土曜日

合意形成(総会)

2020年7月の上旬、一旦収束に向かった新型コロナウイルスの新規感染者数が過去最大になり、第2波の到来が懸念されております。前期の総会が延期になっており、これから総会を行う方もいらっしゃると思います。一方、総会を済ませ新たな理事会で管理組合の活動をスタートさせた方もいらっしゃるでしょう。総会決議は理事の皆さんが1年間理事会で積み上げて来た内容を区分所有者に諮るものです。快く承認頂けるようにしたいものです。

利害が複雑に絡み合う案件もありますので、全ての議案を全会一致で承認を得ることは難しいと思われます。そのような中、「物言う反対派」への対策が重要となります。「物言う反対派」は殆どの場合少数派(1割以下)ですが、大きな声で延々と自説を主張し議事進行の妨げることがあります。しかし、理事会が多数の区分所有者の意に反する議案を無理に上程しているのではありません。多数の「静かな賛成派」が支持しています。「静かな賛成派」は管理組合の活動に無関心の人もを多く、積極的に賛成しているわけではありませんが、「理事会の判断に委ねる」という立場で消極的に支持しています。総会は多数決である以上、理事会は、多数の「静かな賛成派」の助力を得て、少数の「物言う反対派」の妨害を阻止し、円滑な議事運営(合意形成)に努める必要があります。

多数の「静かな賛成派」の助力を得て円滑に合意形成するためには、「日頃から広報活動を怠らない」「アンケートにより区分所有者の意向を把握」「委任状・議決権行使書の回収を怠らない」などの施策が考えられます。理事会での活動内容をオープンにし、必要に応じて意向を伺うことで、多くの区分所有者が安心して理事会に委ねられる環境を整えることが重要になります。その上で総会前に「静かな賛成派」から可決に足る委任状と議決権行使書を回収することで、円滑な議事運営(合意形成)が実現できます。

マンションの資産価値を維持するためには、「静かな賛成派」の支持を背景に円滑な議事運営に努める必要があります。適切に手続きを踏んだ上で、自信を持って運営しましょう。

0 件のコメント:

コメントを投稿

理事会の運営方法を工夫しよう!

2024年11月も最終週に入ります。今年も残り僅かですね。管理組合では常に様々な問題が発生しております。今年のうちに解決すべき積み残し案件については、速やかに進めて参りましょう。今回は理事会の運営方法について説明いたします。 理事会は1~2ヵ月に1回の頻度で役員(理事・監事)が一...