2020年9月も中旬に入ろうとしています。新型コロナウイルス第2派はようやく落ち着いてきましたが、今後インフルエンザの流行と第3派が同時に来ることが予想されます。マンション内クラスターを防ぐため、引き続きWithコロナの対策を行って下さい。今回は専門委員会について説明致します。専門委員会は理事会の諮問機関と位置付けられており、マンション管理の業務執行を行う理事会をサポートする役回りとされております。(マンション標準管理規約55条)
理事の任期は1~2年であるため、3~5年の長期に渡るプロジェクトの場合、途中で理事会のメンバーが入れ替わってしまうという不都合が生じます。また、輪番で就任する理事には其々のテーマに対する専門知識が十分ではないため、意思決定を行う上で支障が出ます。
これらの問題を解決するために、「大規模修繕工事」「管理規約改定」「駐車場の存廃」といった高額なお金が動くテーマや、区分所有者間に大きな利害が絡むテーマについては、其々のテーマに関心・専門知識・利害がある区分所有者を「委員」とした、「専門委員会」を立ち上げることがあります。(大規模修繕委員会・管理規約改定委員会・駐車場検討委員会など)
日常管理は、理事会で意思決定すれば足りますが、このような「金額的又は質的に重要性の高い」テーマについては、日頃からできる限り多くの区分所有者に関与頂くことが望ましいので、理事会という閉鎖的な場で決めるよりも、委員会というより開かれた場で議論を重ねる方が良いです。但し、委員会と理事会が対立するようなことがあっては意味がありませんので、委員会のメンバーには理事も名を連ね、一緒に進めていくことが重要です。
どこのマンションでも毎年総会の場で鋭い質問をする区分所有者が数名いると思います。これら問題意識が高い方に委員会へ参加頂くと総会対策としても有効に機能します。
区分所有者の立場からすると、金額的又は質的に重要性の高い案件が突然総会の議案に上程され賛否を迫られると戸惑います。専門委員会を立ち上げることは、区分所有者に対する周知という意味でも有効に機能します。(総会に専門委員会の立ち上げを上程し、以降、専門委員会での活動を区分所有者に周知する形で進めてく)
マンションの資産価値を維持するためには、マンション内の金額的又は質的に重要な案件を、区分所有者に開かれた場(専門委員会など)で議論し周知することが必要となります。
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