2020年9月も中旬に入りました。少しずつ気温も下がって来ましたので避難訓練などを企画しては如何でしょうか?動画も併用するなど、新型コロナ感染拡大にも配慮しながら通常の生活を取り戻していきましょう。今回はマンションの騒音苦情対策について説明致します。理事会に持ち込まれる苦情のうち、騒音(子供・ペット・楽器・スピーカーなど。)に対するものは多くありますが、音の発信源が特定できないことも多く、どのように対応すればよいか理事会でも対応に苦慮することが多いと思います。
マンションで発生する音は、大きく分けると空気伝搬音と固体伝搬音に分かれます。
・空気伝搬音⇒ペットの鳴き声、話し声、管弦楽器・室外からの騒音・スピーカーからの音
・固体伝搬音⇒歩行音・ドアを閉める音・換気扇の音・打楽器・スピーカーからの重低音
空気伝搬音は「音」、固体伝搬音は「振動」というイメージです。空気伝搬音は隣室に届く程度ですが、固体伝搬音は建物の構造(床・天井・壁・梁・配管など)を伝わり、隣室を超えた先まで届くという特徴があります。音の発信源が特定できない理由はここにあります。隣室からの騒音と思っていたところ、実際は想像を超えるほど遠くから伝わっていたということもあります。(配管が糸電話の糸の役割を果たし遠くから音が伝わる)
隣室からの音だとの思い込みが無用な誤解を生み、トラブルに発展する可能性がありますので、先ずは、区分所有者の皆さんに「マンションの構造による音の伝わり方」を理解して頂く必要があります。理事会に苦情が持ち込まれた場合、直ぐに隣室に注意を促すのではなく、区分所有者全員に対し、音の伝わり方を周知するところから始めましょう。これにより被害者・加害者とも新たな気づきがあり、この段階で解決することも十分考えられます。
これで解決しない場合、区分所有者全員に対する注意喚起に移行してください。それでも解決しない場合初めて、対象を近隣住戸に絞って注意を促す形にします。この段階ではマンション全体で騒音に対する意識た高まっているので、自覚がある方はプレッシャーを感じ自発的に止める可能性が高いです。多少時間は掛かりますが、手順を踏んで対策をすることが重要です。
マンションの資産価値を維持するためには、騒音等の苦情に対し適切に対応し、快適な住環境を整えることが必要になります。
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