2021年5月も下旬に入ります。新型コロナウイルスは変異株の影響で緊急事態宣言の解除が、予定通り5月末に実施されるかは難しい情勢です。マンション管理組合では総会及び最初の理事会を行う時期になります。感染拡大防止策を徹底した上で準備を進めてください。今回はマンションの会計について説明致します。
理事会や総会の資料には、「貸借対照表」や「収支報告書」という書類が必ず付いています。管理組合の活動を数字の面から示す重要な資料であるため、会議では、管理会社が時間をかけて説明しますが、勘定科目や会計用語が良くわからないこともあると思います。ポイントをおさえて理解を深めて頂ければと思います。
区分は、「一般会計」と「積立金会計」の2つに分かれていることが多いです。一般会計は、管理会社(管理委託費)や、業者(日常修繕費)への支払を管理する区分、積立金会計は、長期修繕計画に基づき、大規模修繕工事の支払を管理する区分になります。
会計期間は一般的に4月1日から3月31日であることが多いです。
貸借対照表は、3月31日時点のマンションの財産の状態を示しています。
収支報告書は、1年間のお金の流れ(収入と支出)が記載されています。
貸借対照表のポイントは現金預金と未収入金になります。現金預金は不正が起こりやすい科目になりますので、銀行の預金残高と一致していることを確認していください。区分所有者が管理費の滞納をしている場合ここに表示されます。3月31日時点で未収入金がある場合、内容と現在の状態を確認してください。総会前最後の理事会時点で回収ができていなければ、遅くとも総会までには回収し、総会出席者に「期末時点での未収入金はすでに回収済みです。」と報告できるようにしましょう。収支報告書のポイントは区分所有者からの管理費収入、駐車場収入、管理会社への管理委託費になります。これら金額の大きい項目が前期と比較して数値に大きな差が無いか確認し、差があればその内容を管理会社に確認するようにしてください。
貸借対照表と収支報告書は管理会社が作成し、監事が監査をした後、総会前最後の理事会に提出されます。理事会で承認後総会に上程され、最後は総会で区分所有者が承認をします。
会計資料(貸借対照表・収支報告書)のポイントをおさえることで、マンションの資産価値を守っていきましょう!
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