マンションの資産価値の維持・向上に大きな影響を与えるのは以下の3点になります。
1.管理会社⇒「当マンションの担当者の能力」
2.長期修繕計画⇒「修繕積立金の充実度」
3.大規模修繕工事⇒「設計監理会社の能力」
今回は、このうち最も重要な管理会社からあてがわれる担当者の能力について説明致します。
マンションでは住民トラブル、日常修繕、管理費滞納、事故や災害など、日々様々な問題が発生致します。これに直接対応するのが、管理会社の担当者になります。次々と発生する問題を適時適切に処理することができなければ、マンションの資産価値はどんどん低下していきます。
管理会社社員の能力は個人間で大きな差があります。「管理業務主任者」や「マンション管理士」といった肩書を名刺に載せている方も多く見受けられますが、実務を遂行する上で、資格の有無はほとんど関係ありません。管理組合の立場で経験に基づき、適切かつスピーディーに業務をこなしていく力が必要となります。
理事になったら先ず、管理会社の担当者から携帯電話の番号を教えてもらいましょう。大事な時に連絡がつかないようでは担当者として意味がありません。そして担当者に対し、「今期実施予定の修繕項目とその予算額」や、「当マンションでの代表的な住民トラブル」について質問を投げかけてみましょう。(担当者であれば当然把握しているべき内容です。)
このような問題に対し、滞りなく回答が返ってくれば、仕事に対する情熱と、一定の能力が期待できます。一方、このような典型的かつ重要なテーマに対し、回答が滞るようであれば、今後適切な対応が期待できませんので、管理会社に担当者の交代を要求しましょう。
管理会社から能力の高い担当者をつけてもらうことは、マンションの資産価値を維持・向上させる上で極めて重要なことです。逆に、能力の低い担当者をあてがわれて、そのままにしていると、対価である管理委託費に見合ったサービスを享受することができないため、区分所有者からお預かりしている管理費を無駄遣いしていることになります。これでは理事としての職責を果たしているとは言えません。管理会社に対し毅然とした態度で担当者の交代を要求しましょう。(担当者が交代する場合も後任者の能力を良く見極めて下さい。)
管理会社の担当者に対し、対価に見合った働きをしてもらうことで、マンションの資産価値を守っていきましょう!
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