昨年4月以来、2度目の緊急事態宣言が発出されました。2021年も感染拡大防止に努めマンションの資産価値を維持していきましょう。管理組合の理事、区分所有者として活動するにあたり、「資産価値の維持向上に資するか否か」という観点から判断することになります。
資産価値の維持向上に影響を与えるものは以下の通りです。
1.管理会社⇒「当マンション担当者の能力」
2.長期修繕計画⇒「修繕積立金の充実度」
3.大規模修繕工事⇒「設計監理会社の能力」
このうち、管理会社が一番大きな影響を与えます。私たちは、管理会社の活動を通じてマンションの資産価値を維持しています。私たちが管理組合を通じて管理会社に支払っている「管理委託費」に見合う働きをして貰えるか否かは、当マンションにあてがわれる担当者の能力にかかっています。
管理会社社員の能力は個人間に大きな差があります。名刺に「管理業務主任者」や「マンション管理士」などの肩書が記載されているケースもありますが、資格の有無は殆ど関係ありません。管理会社の業務は多岐に渡りますので、経験に基づくスピーディーで適切な対応が不可欠です。
理事になったら先ず、担当者の携帯番号を入手し納得のいくまで質問を投げてみて下さい。例えば、「管理会社の業務内容」「今期の修繕予定とその予算」「大規模修繕工事のスケジュールとその予算及び積立額」など。
これらはいずれも適切に管理を行う上で基本的なものであり、担当者としては把握していて当たり前の内容です。この程度の質問に対しレスポンスが悪かったり、適切な回答が得られない場合は、担当者の能力が低い証拠になりますので、担当者の交代を要請する必要があります。
管理会社から能力が高い担当者を付けて貰うことは、資産価値を維持する上で最も重要なことです。逆に言えば、能力が低い担当者を付けられたまま放置することは、管理委託費の無駄遣いになりますので、理事の職責を果たしているとは言えません。
能力が高い担当者を付けてもらえるよう管理会社(担当者が所属する部署の責任者)と粘り強く交渉しましょう。また、管理会社の人事異動で担当者が交代する時も注意が必要です。
管理会社に管理委託費に見合う働きをしてもらうことで、マンションの資産価値を守っていきましょう!