2021年1月30日土曜日

所有者として主体的に行動する

 

2021年1月も終わりを迎えますが、新型コロナウイルスは新規感染者が少しずつ減って来ました。ここで油断することなく、引き続き感染拡大防止に力を注いで参りましょう。今月はマンションの資産価値に影響を与える項目を見て参りました。私たちはどうすれば資産価値を維持向上させることができるのでしょうか?復習していきましょう。

①管理会社担当者の能力(日常のメンテナンス)

②長期修繕計画と修繕積立金の充実(メンテナンスの実行を担保)

③大規模修繕工事の適切な実施と設計管理会社の能力(長期のメンテナンス)

このうち、最も高額かつ継続的にコストがかかるのが管理会社への業務委託費になります。管理会社の働きはマンションの資産価値を大きく左右します。管理会社が対価に見合った働きをできなかったり、管理会社担当者の能力が対価に見合わない場合、マンションの資産価値は大きく下落します。このような状態になったとき、私たちはどうすればよいのでしょうか?

最終的にはマンションの所有者である、区分所有者及び、その代表である理事の責任です。区分所有者や理事が所有者として当事者意識を持って主体的に行動しなければ、マンションの資産価値は守れません。管理会社担当者に気持ちよく対価に見合った働きをしてもらえるよう努力し、どうしても難しければ対価に見合った働きができる人に交代するよう交渉しましょう。

区分所有者、理事が所有者として主体的に行動することでマンションの資産価値を守っていきましょう!


2021年1月23日土曜日

適切な設計管理会社を付けて大規模修繕工事を行う

 

2021年1月も下旬に入ってきます。新型コロナウイルス対策は新しい生活様式転換へのチャンスでもありますので、先を見据えて感染者拡大防止を図っていきましょう。今回はマンションの資産価値に大きく影響を与える、大規模修繕工事と設計管理会社について説明致します。

大規模修繕工事は、多くのマンションで10年から15年周期で計画実施されております。1回の工事費用は1戸あたりおよそ100万円程度なので、100戸のマンションではおよそ1億円かかる計算になります。このような大きなお金が動く工事なので、設計管理会社(コンサルタント)を入れて実施するのが一般的です。

設計管理会社は、工事前に建物の状態を診断し、工事の設計を行った後、施行業者選定サポートします。工事中は適切な工事が行われるよう施行業者を監督し、工事終了後は長期修繕計画を更新します。

大規模修繕工事は巨額なお金が動くので、効率的かつ効果的に進めるためには、設計管理会社(コンサルタント)の能力が重要になります。従って、設計管理をどの会社に依頼するかがポイントになります。設計監理会社は、設計監理費用と過去の実績を参考に理事会または、修繕委員会で選定し、総会の承認を得て決定します。設計監理会社の業務は以下の通りです。

・中立的な立場で事前の診断と設計を実施

・第三者の立場で手抜き工事等をチェック

・専門家の立場で施行業者選定をサポート

設計監理費用はこれらの業務を適切に行うことの対価として支払うものなので、設計管理会社選定にあたっては、見積書やプレゼンを通じ適切な能力を有するか見極める必要があります。特に重要なのが事前診断になります。事前診断によって、工事開始の時期と工事周期が決まりますので、「不要不急の工事をしない」という区分所有者の意向を踏まえ適切なレポートができるかが重要になります。また、竣工時からの不具合が発見された場合、買主(区分所有者)の立場で売主に対し補償の交渉をサポートして貰えるかも重要なポイントになります。プレゼンで、工事周期や竣工時からの不具合に対する考え方を確認しておくことが重要になります。

適切な設計監理会社を付けて大規模修繕工事を行うことで、マンションの資産価値を守って行きましょう!

2021年1月16日土曜日

長期修繕計画を更新し修繕積立金の充実させる

2021年も1月中旬となりました。2回目の緊急事態宣言発出後も感染者は拡大し続けております。管理組合として、引き続き感染拡大防止に努めていきましょう。今回はマンションの資産価値に大きな影響を与える長期修繕計画と修繕積立金について説明致します。

区分所有者が毎月管理費と一緒に納めている「修繕積立金」は「長期修繕計画」に基づいて金額が決められております。国土交通省のガイドラインによると、㎡あたり202円/月(70㎡の場合約1万4千円/月)になります。皆様の毎月の負担額に比べるて如何でしょか?

ガイドラインより大幅に少ない場合は積立不足の懸念がありますので注意が必要です。一方、ガイドラインを満たしている場合は、毎月の積立額算出の根拠となっている長期修繕計画の内容を確認してください。前期に実施された修繕工事の内容、今期に実施する修繕工事の内容、来期に予定されている修繕工事の内容、大規模修繕工事の周期、次回の大規模修繕工事の時期。これらはいずれも資産価値を維持する上で重要な内容になります。

マンションの資産価値を維持する為には、必要な工事を適正な価格で速やかに実施する一方、不要不急の工事は可能な限り先延ばしにすることが重要になります。計画されている工事を全て実施していると、積立金はすぐに枯渇します。マンションの状態に応じて長期修繕計画は適宜更新する必要があります。(国土交通省のガイドラインでも5年毎の見直しを推奨しています。)管理会社やメーカーの言いなりに工事を行うのではなく、理事や区分所有者の立場で「この工事は本当に今行う必要があるのか?」一つづつ検討し、無駄な支出を抑えましょう。

近年では科学技術の発達により、資材の耐用年数が伸びております。長期修繕計画上では10~15年周期で大規模修繕工事が予定されていることが多いですが、事前調査の結果、不要不急であれば、20年周期に変更しましょう。積立金を支出を大幅に抑えることができ、マンションの資産価値の維持向上に大きく寄与します。

長期修繕計画を適宜更新し、不要不急の工事を先送りすることで、修繕衝立金を充実させ、マンションの資産価値を守っていきましょう!

2021年1月9日土曜日

管理会社に能力の高い社員を付けてもらう

昨年4月以来、2度目の緊急事態宣言が発出されました。2021年も感染拡大防止に努めマンションの資産価値を維持していきましょう。管理組合の理事、区分所有者として活動するにあたり、「資産価値の維持向上に資するか否か」という観点から判断することになります。

資産価値の維持向上に影響を与えるものは以下の通りです。

1.管理会社⇒「当マンション担当者の能力」

2.長期修繕計画⇒「修繕積立金の充実度」

3.大規模修繕工事⇒「設計監理会社の能力」

このうち、管理会社が一番大きな影響を与えます。私たちは、管理会社の活動を通じてマンションの資産価値を維持しています。私たちが管理組合を通じて管理会社に支払っている「管理委託費」に見合う働きをして貰えるか否かは、当マンションにあてがわれる担当者の能力にかかっています。

管理会社社員の能力は個人間に大きな差があります。名刺に「管理業務主任者」や「マンション管理士」などの肩書が記載されているケースもありますが、資格の有無は殆ど関係ありません。管理会社の業務は多岐に渡りますので、経験に基づくスピーディーで適切な対応が不可欠です。

理事になったら先ず、担当者の携帯番号を入手し納得のいくまで質問を投げてみて下さい。例えば、「管理会社の業務内容」「今期の修繕予定とその予算」「大規模修繕工事のスケジュールとその予算及び積立額」など。

これらはいずれも適切に管理を行う上で基本的なものであり、担当者としては把握していて当たり前の内容です。この程度の質問に対しレスポンスが悪かったり、適切な回答が得られない場合は、担当者の能力が低い証拠になりますので、担当者の交代を要請する必要があります。

管理会社から能力が高い担当者を付けて貰うことは、資産価値を維持する上で最も重要なことです。逆に言えば、能力が低い担当者を付けられたまま放置することは、管理委託費の無駄遣いになりますので、理事の職責を果たしているとは言えません。

能力が高い担当者を付けてもらえるよう管理会社(担当者が所属する部署の責任者)と粘り強く交渉しましょう。また、管理会社の人事異動で担当者が交代する時も注意が必要です。

管理会社に管理委託費に見合う働きをしてもらうことで、マンションの資産価値を守っていきましょう!

2021年1月2日土曜日

コロナ禍の管理組合運営

いつもご視聴頂きましてありがとうございます。お蔭様で私ども管理組合チャンネルも1周年を迎えることができました。2021年もみなさんが所有される「マンションの資産価値維持向上」を目標に動画を作って参りますので、ご支援頂けると幸いです。2021年は新型コロナウイルスが感染拡大している状況で幕を開けました。ワクチンが開発され、2~3月から順次接種が始まると言われておりますが、効果は不明な部分も多く未だ終息の目途は立っておりません。マンション管理組合としては、引き続き、適切な感染拡大防止策を実施しながら運営していきましょう。

2021年はWithコロナでの運営になります。Withコロナがいつまで続くか分かりませんが、Withコロナの充実は、Afterコロナで優位に立つチャンスでもあります。Afterコロナを見据えて攻めの姿勢で取り組んでいきましょう。

Withコロナの主な施策⇒「3密」を防ぐため、リモート会議を普及させていく

Afterコロナの主な状況⇒「人口減少」「高齢化」が進み、役員のなり手不足がより深刻化

Afterコロナでマンションの資産価値を維持向上させるためには、外部に居住(遠隔地含む)する区分所有者の管理組合への関与がポイントになります。管理組合は全区分所有者で構成されますので、居住・非居住に関らず等しく管理組合の活動に参加する義務があります。しかし、非居住の区分所有者が管理組合役員(理事・監事)として活動していくためには、リモートでの会議が必須になります。

このように、Withコロナの施策は、Afterコロナの施策に直結します。Afterコロナを見据え、積極的にリモート会議導入に向けた対策と投資を行っていきましょう。

対策⇒管理規約細則の整備(リモートでの会議実施を明文化)

投資⇒ノートパソコン、ビデオカメラ、マイク、スピーカーなど

Afterコロナを見据えたWithコロナ施策を積極的に行うことで、マンションの資産価値を守って行きましょう!

理事会の運営方法を工夫しよう!

2024年11月も最終週に入ります。今年も残り僅かですね。管理組合では常に様々な問題が発生しております。今年のうちに解決すべき積み残し案件については、速やかに進めて参りましょう。今回は理事会の運営方法について説明いたします。 理事会は1~2ヵ月に1回の頻度で役員(理事・監事)が一...